織田信長（豊川悦司）は森蘭丸（瀬戸康史）に「家康に命じよ。築山を殺し、信康には切腹を申しつけよ」と伝えます。徳川家康（北大路欣也）は驚きながら、信長の命令に従いました

 

天正８（１５８０）年、明智光秀（市村正親）が伊勢上野城を訪ねてきます。織田信包（小林隆）と市と話しているところへ、江は入り込み、築山殿事件について聞きました。光秀は「御屋形様のご真意は誰にもわかりませぬ。ただ徳川様はたいそう苦しんでおられたようにございます」と答えます

 

江は信長へ手紙を書くと、安土へ来いと返事が来たので、さっそく向かいました。江は安土で森坊丸（染谷将太）森力丸（阪本奨悟）にも質問しますが、答えは得られません。屏風の世界地図をながめていると、信長が南蛮の服を着て登場し、江は「な！？」とビックリ（笑）

まず、ルイス・フロイスに会わせてくれました。イスに座らされ、江は落ち着きません。話が終わった後、無愛想な光秀を、信長がなぐります。フロイスと目を合わせず、バテレンがいることに不満なことを口にしないからでした

 

次に、千宗易（石坂浩二）の所へ行きます。宗易が点てた茶に、江が「おいしい」と言うと、宗易が笑顔になりましたね。宗易に寛容だった理由をたずねると、信長は「あの者たちは武士とは別の生き物よ。美しき物を作り、磨き極める。そのためだけに生まれてきた者たちじゃ。とりわけ宗易は一流の人物じゃ。あの者の生み出す美の前では、刀も鉄砲も役には立たん」と説明します。江は築山殿事件について聞けず、ヨシ（宮地雅子）にたずねると、女の争い、嫁姑問題と答えました

 

江が「活！」を入れ、天守の信長の所へ行くと、羽柴秀吉（岸谷五朗）の妻・おね（大竹しのぶ）に会わせてくれます。信長が去ってしまったので、江はおねに築山殿事件について信長がどう思っているか聞きました。おねは何か思いがあってのことではと答えます。おねが秀吉にほれて一緒になったと知り、江が驚くと、おねは「訳はありません。好きになるのに理由などありはしません」と話しました

 

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信長は江を船に乗せ、琵琶湖の竹生島へ向かいます。信長は築山殿事件について「分からぬ。あの場合、あれがわしの出した答えじゃ。それを家康に命じたまでのこと」と答えました

 

弁財天にお参りし、小谷山に手を合わせます。江が父の顔を知らないので、何をよすがにすればいいかわからないと言うと、信長は弟を殺したことを打ち明けました。そして「肉親とて、所詮そのようなものじゃ。わしは己しか信じぬ者である。そちは家康を試しているかと聞いた。では猿めはどうじゃ。秀吉におねを殺せと命じたら？やつには殺せん。わしにすがりつき許しを乞うか、己が死のうとするであろうな」と話します

 

「それはいかなる意味でございますか」と江がたずねると、信長は「意味はない。ただどうにかしたいことがあったら、人は何とかするものよ。そちも安土へ来た。自分の知りたいことを知るためにな。ただ１つ言えることは、妻の代わりに死ねる猿を、わしが手放すことはない。またわしの命で妻と子を殺した家康を断じて裏切ることはない」と言いました。２人の会話を、森蘭丸が聞いてましたね

 

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江は千宗易のところへ行って、信長の言うことがさっぱりわからないと相談します。宗易は好きな茶碗のことを言い「何より大事なんは、好きか、好きと違うんか、そういうことではありまへんかな。そんだけ気になるいうことは、姫様は織田様がお好きなんや。違いますか」と話しました。江は「好きです」と答えると、宗易は「それやったら、それだけでよろしいの違いますやろか」と言います

 

「伯父上をもっと深く知りたいのです」と江がねばると、宗易は「人間いうんは力を持てば持つほど独りになります。てっぺんに立たされる者の孤独は、すざまじいものやと思いますわ。そしてあのお方は格別なお方。他の誰にも見えへんもんが見える。誰にも聞こえへんもんが聞こえる。それが織田信長というお人や。それと、あんたさんは傲慢や。何でもかんでも知りたい、知ればわかることができる。そう考えるのは姫様の我や。わがまま、思い上がり、つまり傲慢ですわ」と笑いました。江が天守へ行くと、信長は「人間五十年」と敦盛を舞ってましたね